金魚問答 27項下段記載
画像1:私が作成した挿絵。
画像2:金魚問答内に記載されたもの。
斑名:白玉六輪(読み:しらたまろくりん、しろたまろくりん)
<口紅 目赤 両奴 六枚梶 尾紅 丸金 丸尾>
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<コメント>
本國錦から鼻髭の赤だけを欠いた斑紋です。
あくまでも私の個人的解釈で恐縮ですが、大阪蘭鋳はある程度の化粧(人工調色)も、容認されていたのではないでしょうか??
と、申しますのも金魚問答内でも三好氏は『あと少しだけ、この赤が無ければ本國錦になる、というような場合に限り薬品を使用して邪魔な赤を抜く。乱用は厳禁。』と明言されています。常々使うものではありませんが、本当に“惜しみて余りある”という場合にのみ使用は容認されていたと思われます。勿論、単なる素赤の個体を薬品によって更紗斑にするような事は御法度であり戒められていたのは明白です。薬品を使用する場合においても、その痕跡は残さず施術するわけですので、その技術とて容易ではありません。無理に色彩を変えた魚や、傷跡や痕跡のある魚は『筆物(ふでもの)』と称され、下品となります。